こんにちは。唐辛子の伝道師・伊藤です。
突然ですが皆さん、一味唐辛子と七味唐辛子の違いってご存知ですか? 「名前の通り入っているものが違うんでしょ?」そんな風に思っていませんか?
概ねその通りです!
…しかし、これでは記事が終わってしまう。なので今回は、一味と七味の違いにもう少し詳しく触れていきたい! 原料や辛さ、使い分けの用途についてもご紹介していきます。
■一味に入っているのは唐辛子のみ
読んで字のごとく「一種類の唐辛子」ということです。一味唐辛子の内容物は唐辛子オンリー。違うものが入っていたら、それは一味唐辛子ではありません。当たり前ですね。
もう少し具体的に説明すると、一味唐辛子は「乾燥させた唐辛子の実を粉末にした調味料」ということになります。
■七味は唐辛子をベースに他の香辛料を加えたもの
今度は七味の方。七味唐辛子とは、唐辛子と他の香辛料をミックスした調味料です。あくまでも唐辛子がベースですが、別の香辛料も入っています。中身は生産者によってまちまちですが、主な種類は以下の通り。
・唐辛子 | ・芥子(けし) | ・胡麻(ごま) | ・陳皮(みかんの皮) |
・山椒(さんしょう) | ・生姜(しょうが) | ・海苔(のり) | ・青のり |
・菜種(なたね) | ・胡麻(ごま) | ・紫蘇(しそ) | ・麻の実 |
依頼すればお好みで調合しれくれる生産者さんもいる模様。「辛いものは好きだけど山椒がちょっと苦手…」なんて方は、自分だけの七味唐辛子を作ってもらうのもいいかもしれませんね!
ちなみに、入っている香辛料が6種類でも七味唐辛子、8種類でも七味唐辛子に分類されます。当店で扱っている唐辛子の中には、「生姜八味」なんて名前の商品もありますけどね。
ちなみに、爽やかな辛味をガツン!と効かせたひと品です(^_-)-☆
■一味唐辛子と七味唐辛子 辛いのはどっち?
どちらが辛いのか? 激辛好きには気になる問題ですね。結論から言うと、一味唐辛子の方が辛いと言えます。それはなぜか? 一味と七味の材料の中で最も辛い香辛料は唐辛子で、一味には唐辛子しか入っていないからです。
七味の材料の中に辛味を持つものもありますが、さすがに唐辛子ほどではありません。よって、辛さ対決で言えば一味唐辛子に軍配が上がるわけですね。
■一味唐辛子と七味唐辛子はどう使い分ければいいの?
「料理に決まりはありません!」というお題目が前提となりますが、それぞれの特徴から簡単に使い分けをご紹介します。
唐辛子しか入っていないという性質から、単純に辛味が欲しい料理には一味がベター。一方、さまざまな材料で構成される七味は、一味に劣る辛味を補う「風味」があります。
一味唐辛子は、料理の辛さを増したいときに
七味唐辛子は、辛さを増して風味豊かにしたいときに
といった使い分けでいいのではないでしょうか。「和食には七味、洋食には一味」なんて話を聞いたことがありますが、果たしてどうでしょうか? 相性はあるにせよ、あくまでも個人の好みを優先するべきではないかと思います。なので、結論としては「使い分けはお好みで」としておきたいところです(笑)
■まとめ
要点をまとめると…
- 一味は唐辛子のみが入っている調味料
- 七味は唐辛子と、その他もろもろが入っている調味料
- 一味と七味では、一味の方が辛い
- 一味は単純に辛さを増したい料理に使い、七味は風味を出したい料理に使う
- どちらを使うかはお好みで!
それでは皆さん、また来週~(嘘です)